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「第一志望が決まらない」

これは、大学受験生にかなり多い悩みです。

周りを見ると、
「絶対に○○大に行きたい」
「医学部しか考えていない」
という人がいて、自分だけ目標がぼんやりしているように感じるかもしれません。

でも、最初に大事なことを言います。

第一志望がまだ決まっていないこと自体は、悪いことではありません。

むしろ、何も考えずに
「有名だから」
「偏差値が高いから」
「親に言われたから」
という理由だけで志望校を決める方が危険です。
そもそも勉強のモチベーションが沸きませんし、
大学に入っても、つまらなくて大学に行かなくなって留年してしまう、
なんてこともしばしばです。

ただし、いつまでも決めないまま受験勉強を進めるのは、
これはこれで、かなり危険で、おすすめできません。

というのも、大学受験は「どこを目指すか」によって、
必要な科目、配点、勉強量、参考書、過去問対策、出願戦略がまったく変わるからです。

つまり、第一志望が決まらないまま勉強するというのは、ゴールのないマラソンを走っているようなものです。

だからこそ、第一志望はできるだけ早く決めるべきです。

では、どうやって決めればいいのか。
今回は、志望大学の決め方を、網羅的・体系的に、
日本で一番詳しく解説します。

「行けそうな大学」ではなく「行きたい大学」から考える

志望校を考えるときに、いきなり今の偏差値から逆算してはいけません。
最初は、
「もし神様が、どこでも合格させてくれるなら」
という考えでスタートしていきましょう。

多くの受験生は、
「今の偏差値が55だから、偏差値55くらいの大学を探そう」
「模試でE判定だから、この大学は無理かもしれない」
「自分には難関大は厳しいから、現実的な大学にしよう」
と考えがちです。

もちろん、現実を見ることは大切です。

ただ、これまで、
「E判定からの逆転合格」
をたくさん見てきました。

だからこそ、
今の判定は、あくまで「判断材料の1つ」と、とらえてください。
ましてや高1・2年生であれば、かなり上のレベルでも現役合格可能です。

大学受験は、今の自分の学力で行ける大学を探す作業ではありません。
これから努力して、未来の自分が到達したい場所を決める作業です。
だから最初は、少し背伸びしてです。

「本当はこの大学に行ってみたい」
「このキャンパスで学んでみたい」
「この学部に入れたらかっこいい」
「ここに合格できたら人生が変わりそう」

こういう感覚を大事にしてください。

志望校選びの第一歩は、
現実的かどうかではなく、
自分が本気で目指したいと思えるかどうかです。

はっきり言って、受験勉強は大変です。面倒です。きつい時期が必ずあります。
そのときに踏ん張れるのは、「ここに行きたい」という気持ちがある人です。

逆に、なんとなく選んだ大学だと、苦しい時期に粘れません。
だから、最初は「行けそう」ではなく「行きたい」で考えてください。

大学名だけでなく「学部・学科」まで考える

次に大事なのは、大学名だけで決めないことです。

「とりあえず旧帝大に行きたい」
「早慶に入りたい」
「MARCH以上ならどこでもいい」
「関関同立ならOK」

こういう考え方も、入り口としては悪くありません。

ただし、最終的には大学名だけでなく、学部・学科まで考える必要があります。

なぜなら、大学は「入って終わり」ではないからです。

合格したあと、4年間、場合によっては6年間、その分野を学びます。

興味のない学部に入ると、入学後にかなり苦しくなります。

たとえば、同じ大学でも、法学部、経済学部、文学部、理学部、工学部、農学部、医学部、薬学部、教育学部では、学ぶ内容も、授業の雰囲気も、卒業後の進路も大きく違います。

だから志望校を考えるときは、
必ず次の質問をしてください。

「自分は何を学びたいのか?」
「どんなテーマに興味があるのか?」
「将来どんな方向に進みたいのか?」
「大学で学ぶ内容にワクワクできるか?」

ここで注意してほしいのは、
将来の夢が明確でなくてもいいということです。

高校生の段階で、
将来やりたい仕事が完全に決まっている人の方が少ないです。

だから、「絶対にこの職業になりたい」と決まっていなくても大丈夫です。

その場合は、興味のある分野から考えてください。

人間や社会に興味があるなら、文学部、社会学部、法学部、教育学部など。
お金やビジネスに興味があるなら、経済学部、経営学部、商学部など。
科学や技術に興味があるなら、理学部、工学部、情報系など。
医療や生命に興味があるなら、医学部、薬学部、看護学部、農学部、生命科学系など。

大切なのは、「偏差値」だけで選ばないことです。
確かに、多くの大学は「医学部医学科」と「薬学部」では、
「医学部医学科」の方が、偏差値が高いですが、
それは「医学部医学科の方が偉い」ということではありません。

その学部で何を学ぶのか。
卒業後にどんな進路があるのか。
自分はその内容に興味を持てそうか。

ここまで見て決めましょう。

「将来の選択肢が広がるか」で考える

第一志望が決まらない人は、
将来やりたいことがまだはっきりしていない場合も多いです。

その場合は、
「将来の選択肢が広がる大学・学部」
を選ぶという考え方があります。

たとえば、文系であれば、
一般的にみて「神学部」よりは、
「法学部」の方が、就職に強いです。

まだ将来が決まっていないなら、
あまりにも進路が限定されすぎる学部を、
「雰囲気」や「偏差値」だけで選ぶのは危険です。

大学は、将来の可能性を広げる場所です。
だから、志望校選びでは、今の興味だけでなく、
未来の自分にどんな選択肢が残るかも考えてください。

「この大学に行けば、どんな人に出会えるか」
「どんな環境で学べるか」
「卒業後にどんな進路があるか」
「自分の可能性が広がるか」

この視点はかなり重要です。

偏差値だけでなく「入試科目・配点」を見る

志望校選びで絶対に見なければいけないのが、入試科目と配点です。

同じような偏差値の大学でも、
入試の中身はまったく違います。

英語の配点が高い大学。
数学が重い大学。
共通テストの比率が高い大学。
二次試験重視の大学。
小論文や面接が必要な大学。
理科・社会の科目に制限がある大学。

これを見ずに志望校を決めるのは危険です。

なぜなら、
自分の得意・不得意と入試科目の相性によって、
合格可能性が大きく変わるからです。

たとえば、英語が得意な人なら、英語の配点が高い大学は有利になりやすいです。
大学によっては、「生物」や「地理」は二次で使えない、
といったことも多くあります。

「自分の得意科目を活かせるか」
「苦手科目が致命傷にならないか」
「今から間に合う科目数か」
「配点的に勝ち筋があるか」
ここまで見て決める必要があります。

特に国公立大学を目指す場合は、
共通テストと二次試験の配点を必ず確認してください。

共通テスト重視の大学なのか。
二次試験重視の大学なのか。
これを注目することで、受験戦略として、
共通テストで逃げ切るタイプなのか。
二次試験で逆転できるタイプなのか。
を判断することができます。

第一志望を決めるということは、
同時に受験戦略を決めるということです。

「憧れ」と「現実」の両方で考える

たとえば、今の偏差値が45で、
半年後に東大を目指すとなると、
かなり厳しい戦いになります。

もちろん絶対に無理とは言いません。
でも、ほぼ100%不合格です。
当たり前の話をしますが、『ドラゴン桜』はフィクションです。

こういった「無理め」な大学を受けるのであれば、
浪人してもいいかどうか、
併願校はどうするのか。
事前にチェックしておく必要があります。

つまり、夢を見てもいいですが、
同時に現実も見ないといけません。

キャンパス・地域・生活環境も無視しない

志望校選びでは、学部や偏差値だけでなく、キャンパスや地域も重要です。

大学生活は、勉強だけではありません。

どこに住むのか。
通学時間はどれくらいか。
一人暮らしをするのか。
実家から通うのか。下宿するのか。
都会の大学がいいのか。落ち着いた地方の大学がいいのか。
サークルや部活、アルバイト、友人関係をどうしたいのか。
留学したいのか。

こうした環境も、大学生活の満足度に大きく関わります。

たとえば、同じ大学でも学部によってキャンパスが違うことがあります。

「大学名に憧れて入ったけど、思っていたキャンパスと違った」
「東京にキャンパスがある、と思っていたら、かなり地方だった」
「家から通えると思ったら、通学時間がかなり長かった」
こういうことは実際にあります。

だから、志望校を決めるときは、
必ずキャンパスの場所まで確認してください。

可能であれば、オープンキャンパスや大学見学に行くのがおすすめです。
実際にキャンパスを歩くと、パンフレットやネットでは分からない感覚があります。

「ここで学びたい」
「この雰囲気が好き」
「自分には少し合わないかもしれない」

こういう直感も、志望校選びではかなり大事です。

大学は4年間過ごす場所です。
偏差値だけでなく、自分がそこで生活するイメージを持てるかどうかも考えてください。

親や先生の意見は聞く。ただし、最後は自分で決める

志望校を決めるとき、親や学校の先生の意見を聞くことは大切です。

ですが、ハッキリ言って、そんなものは「他人の戯言」です。

親は学費や生活費、
将来の安定などを考えてくれます。
先生は過去の合格実績や、
今の成績から見た現実的なアドバイスをくれます。
さらに、AIなどを使えば、
より様々なアドバイスをくれるでしょう。

ですが、
当然、その発言の責任は持ちません。
あなたの人生です。
人生は自分で決めないといけません。

周りの意見を完全に無視する必要はありません。
ただし、「決断する」「責任を持つ」のは、自分です。
実際に受験勉強をするのも、大学に通うのも、自分だからです。

親に言われたから。
先生に勧められたから。
友達が受けるから。
なんとなく周りに合わせたから。

この決め方だと、苦しくなったときに踏ん張れません。

受験勉強で一番強いのは、「自分で決めた」という感覚です。

志望大学は、まず3グループに分ける

いきなり1校に決めようとしなくて大丈夫です。

まずは候補を3つに絞ってください。
おすすめは、次の3パターンです。

1つ目は、「本当に行きたい憧れ校」。
今の学力では届いていなくても、合格できたら最高だと思える大学です。

2つ目は、「現実的に狙いたい本命校」。
努力すれば十分合格可能性があり、学部や環境にも納得できる大学です。
現段階で、D判定やC判定の大学です。

3つ目は、「ここなら納得して通える安全校」。
第一志望ではなくても、入学後に前向きに頑張れそうな大学です。
B判定の大学です。

この3つを並べると、
受験全体がかなり見えやすくなります。

第一志望が決まらない人の多くは、
頭の中だけで悩んでいます。
でも、頭の中だけで考えても、なかなか決まりません。
必ず紙に書き出してください。

ここをクリックしてダウンロード

最終的には
「その大学に行くためなら、今日の勉強を頑張れるか」
で決めてください。

受験勉強を続けるためには、強いモチベーションが必要です。

「なんとなく有名だから」
「親に言われたから」
「偏差値的にちょうどいいから」
こういった理由では、「弱い」です。

極論、
「モテたい」
でもいい。

強いモチベーションを持ち、
自分で自分の決断に責任を持てる大学を選んでください。

まとめ:第一志望は「未来の自分を決める」作業

第一志望が決まらないと、不安になると思います。

でも、焦って適当に決める必要はありません。
ただし、いつまでも決めないまま勉強するのは危険です。

これからの勉強の方向を決める志望大学の決定を、
逃げずに考えてください。

自分はどこに行きたいのか。
何を学びたいのか。
どんな環境に身を置きたいのか。
どんな未来に近づきたいのか。

この問いに向き合った先に、あなたの第一志望は必ず見えてきます。

そして決めたら、必ず赤本を買いましょう。
まずは、この『第一志望校を見つけるツール』を使って、自分の第一志望校を整理してみてください。

篠原好(しのはら・このみ)
篠原塾塾長 受験戦略家

京大模試全国1位。京都大学総合人間学部卒。
YouTube6700万回再生・登録者11万人突破。京大に4年連続で合格者を輩出している「篠原塾」の塾長。
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