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進級シーズンですね。皆さま、新学年への進級、誠におめでとうございます。新たなスタートを切るからこそ、新たな目標設定が非常に有効です。今回は、多くの高校生を指導し、彼ら彼女らの難関大合格を見届けてきた早稲田アカデミー大学受験部が考える「難関大合格までの高校3年間スケジュール」をご紹介します。今年度の中期的な目標設定にお役立ていただければ幸いです。

①英数国と理社情は分けて考える

まず、大学受験に必要な科目は何でしょうか?一昔前までは「英数国理社」でしたが、今は違います。2025年度入試から、共通テストに「情報Ⅰ」という科目が追加され、ほとんどの国公立大学で必須科目に指定されていますので、現代の大学入試では「英数国理社情」が受験科目となっています。

ただ、これらすべての科目を中学生時代から満遍なく学習すべきかというと、そうでもありません。それは、①受験で使用する科目が確定していない人が多い ②お通いの高校によって、理社情の学習学年に違いがある ことが大きな要因です

具体的には、「医学部志望」の方でも、受験で物理/生物のどちらを使うか、高校入学時にすでに決めている方は多くありません。また、物理を使うと決めていても、物理基礎(高校物理の初級編)を高校1年生時に履修する学校もあれば、高校2年生時に履修する学校もあります。

その一方で、医学部志望であれば、英数を受験で使うことは確定しますし、さらに国立医学部志望であれば、共通テストで国語の受験も必須です。逆に文系に進学予定であった場合、英国は受験で使う可能性が高いですし、国立大学志望であれば数学もほぼ必須です。つまり、英数国はどのような進路になっても大学受験で使う可能性が高い科目と言え、だからこそ、英数国と理社情は分けて考える方が現実的と言えます。

[参考]主な大学学部の受験科目 ※私立大学は共通テスト併用型のみを記載

大学・学部 共通テスト科目 二次試験科目
東京大学・文科一・二・三類 英数国理社社情 英数国社社
東京大学・理科一・二・三類 英数国理理社情 英数国理理
一橋大学 英数国理社社情 英数国社
東京科学大学 英数国理理社情 英数理理
筑波大・文系 英数国理社社情 英国社
筑波大・理系 英数国理理社情 英数理理
東京外国語大学 英数国理社情 英歴
早稲田大学・政治経済学部 英数国+1科目 総合問題
早稲田大学・社会学部 英国+1科目 総合問題
上智大学・外国語学部 英国+1科目 総合問題

②英数国は先取り学習がおススメ

上述の通り、英数国は誰しもが大学受験で使う可能性が高い科目だからこそ、先取り学習を進めることで受験を優位に進められます。また、多くの場合、文理選択が行われるのが高校2年生時です。高校2年生から理社の学習が本格化し、そこから1年と少しの期間を単元学習に充てますので、現役生が理社の「演習」に入れるのは高校3年生の後半、となるのが普通です。つまり、この「高校3年生の後半」で理社の得点力をググっと伸ばすためにも、この時期に「英数国はある程度仕上がっている」状態を作りたいのです。

多くの塾・予備校で、先取りカリキュラムに沿った学習が行われています。以下は早稲田アカデミー大学受験部の数学カリキュラムの例です。高校1年生の春から数学IAの学習をこのカリキュラムのお陰で、高校1年生や2年生時に十分な数学演習を積むことができ、高校3年生の1年間において「理社の演習時間」を確保できます。

数学T(選抜クラス)

高1 高2 高3
ⅠA ⅡBC ⅢC ⅢC演習
ⅠAⅡBC演習

数学SK(選抜クラス)

高1 高2 高3
ⅠA ⅡBC ⅢC ⅢC演習
ⅠAⅡBC演習

③理社情はまず高1での学校内容を押さえることから

さて、英数国は受験を意識した先取り学習を進める一方、理社情はまず高校1年生時の学習をおさえることからです。多くの高校で、高校1年時に、歴史総合・理科基礎・情報Ⅰを学習します。特に情報Ⅰは高校1年時に学習修了し、高校2年時には学習しないケースが多いので、注意が必要です。また、理科基礎は「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」の4科目の中から2~3科目を高校1年時に履修する学校が多いですが、自身が大学受験で使用する予定の科目については高校1年時からしっかり問題集を解き進める+長期休み期間に解き直しをする、までをお勧めします。逆に、自身が大学受験で使用する予定の理科を高校1年時に学習しないケースも多くありますので、その場合は高校2年生から急ピッチで仕上げる心積もりをしておきましょう。

④学力の定点観測に最適な「共通テスト型マーク模試」と「飛び級受験」

そして、高校3年間の学習の中で、第一志望大学合格に向けて、いま順調に進められているかを測る重要な機会が「模試」です。前回の記事で「模試の3類型」をご紹介しました(「模試を制する」)。その中でも、非受験学年時から「得点率」という明確な数値で定点観測できるのが「共通テスト型マーク模試」です。

以下のグラフのように、各レベルの大学に最終的に合格するために、非受験学年時の特定月においてどのくらいの得点率でいるべきか、の目安は存在します。この春高校進学される高校1年生の皆様も、次の1月、つまりあと10か月足らずで「共通テストで何%取れておきたい」という目標設定をせねばならない、ということです。もちろん、そこに届いてなくても、志望校や夢をあきらめる必要はないですが、どの時点であの折れ線グラフに乗っかるか、そのためにはどの科目で貯金を作るか、といった計画を立て直す必要はあるでしょう。

さらに、早稲田アカデミー大学受験部では、高校2年生時に「高校3年生が受験する冠模試を飛び級で受験しましょう」と案内しています。冠模試の多くは、毎年8月や11月に実施されます。つまり、高校3年生の8月(結果が返却されるのは9月ごろのことが多い)に初めて、自身の難問対応力が見える、ということになります。ただ、もしも高校2年の11月に飛び級受験をすれば、高校2年生のうちに、実際の入試の難易度や時間配分を体感でき、現時点での自身の難問対応力も把握することができます。当然、高2時点での飛び級受験なので、全科目で好成績を残すことはもちろん難しいですが、例えば自身が得意な科目や単元においては、高3の先輩たちに匹敵するくらいの結果を残そうという目標をもって臨んでいただくことをお勧めしています。

[参考]飛び級受験での目標設定例

  • 英語が得意 → 英語全体で偏差値55以上
  • 物理が得意 → 「力学」の大問で6割以上得点する

⑤まとめ

2026年度の新生活。学校行事や部活、趣味、ご家族や仲間との時間を大いに満喫してください。ただし、難関大学合格を目指している場合は、すでに「第一志望大学合格までの折れ線グラフは存在している」ことを認識してください。「いつ・どんな成績をとるべきか」を明確にすることで、「日々やるべきこと」が見えてくるはずです。中学受験や高校受験よりも早いタイミングで「現時点での合格可能性が見える」のが大学受験の特徴です。是非、これまでお伝えさせていただいた以下3点にご留意ください。

  • 英数国を先取り学習で早期完成、理社は高2~高3でググっと伸ばすイメージ
  • 受験で使用する科目を早めに確定させ、学校の勉強においても優先度を上げておく
  • 共通テスト型模試や冠模試を活用し、自身の合格可能性を定点観測する

早稲田アカデミー大学受験部では、一人ひとりの勝ち筋をご提示するとともに、それを実現していくために課題チェックやテスト前の声がけ等を通じて伴走していきます。高校1年生の方だけでなく、高校2年生、高校3年生に進学される方でも、何かご相談があれば、最寄りの早稲田アカデミー大学受験部校舎まで、お問合せください。全力でサポートさせていただきます。

早稲田アカデミー
大学受験部長 兼 大学受験部御茶ノ水校校長
加藤寛士