学費ナビ

こんにちは、篠原塾 塾長の篠原です。
今回は、生徒さんを5年連続で京大に合格させたり、英語の偏差値を3か月で33.9アップさせたりしてきた僕が、受験生の保護者の方に向けて、記事を書かせていただきました。ぜひお子さんである受験生のために、日常の中でどういったご協力をしていただきたいのか、すべてまとめました。
ぜひ、最後まで、ご確認ください。

大学受験は子どもだけの戦いではありません。
とはいえ、親が

・「つきっきりで勉強を見る」
・「全部を管理する」

ことは、小学生の「お受験」ならまだしも、高校生では逆効果になる場合も少なくありません。
また、お忙しい日々の中で、そのようなことは非現実的とも言えます。

では、親は多感な受験生にどう関わればいいのか。

私が塾長として、のべ1000人以上の勉強計画を立案し、その過程で、多くの保護者を見てきた経験から言える「親ができること」は、以下の3つです。

■生活管理の補助
■良い環境を作ること
■背中で語ること

それぞれを「具体的な方法」に落とし込みながらご紹介します。

A.生活管理の補助

★睡眠
最低5時間は寝かせてあげてください。科学的に見ても、睡眠不足は集中力・記憶力を大きく下げます。親ができるのは、無理に「早く寝なさい!」と言うことではなく、眠りやすい仕組みを家庭で作ることです。

【具体的な工夫】

1:スマホを預かる

寝る1時間前にリビングでスマホを充電させ、ベッドに持ち込ませない。眠りに落ちる時直前まで、スマホをいじっていると入眠妨害になります。また、ダラダラとスマホを見るのを防ぐため、朝の30分~1時間だけ、スマホを触って良いとすることをおすすめします。

2:日光を浴びさせる

特に、宅浪生の場合です。家で閉じこもって勉強しすぎないことが重要です。1日15分以上、日光浴びてください。ホルモンバランスが調整され、鬱病対策になります。

3:昼寝のルールを作る

15〜20分の仮眠は脳をリフレッシュします。アラームをセットし、最大でも2時間としましょう。それ以上だと、夜の睡眠に悪影響が出ます。特に難関大学志望の受験生や、理系の人は、昼寝をすることで、夕方以降も頭がすっきりしますので、指導経験上、理数系の勉強がはかどります。

★食事
受験期の体は、エネルギーと栄養を大量に消費します。特に、ホルモンバランスを整えることは、集中力や精神の安定に直結します。

【具体的な工夫】

4:朝食だけ、がんばる

具体的には、以下のような食事を提案します。
・たんぱく質・・・プロテインを飲む、など、手軽にタンパク質を摂取。
・バナナ、ヨーグルト・・・セロトニン生成に影響。メンタルが病みにくくなる。
・トマトジュース・・・抗酸化作用があり、疲労軽減。
・スーパースプラウト・・・抗酸化作用があり、疲労軽減。サラダに入れると良い。

5:昼食・夕食は、あえて、ルールなし

過度な締め付けは、継続できません。そこで、朝食だけ(あるいは、どれか1食だけ)がんばってあげてください。親ができるのは「完璧な献立」ではなく、「無理なく継続できる工夫」です。

カフェインの過剰摂取をふせぐ

午前中のみ摂取OKとしてください。カフェインは、入眠妨害につながります。また、ノンカフェインのコーヒーもおすすめです。同様に、「栄養ドリンク」「エナジードリンク」は、常飲するのではなく、たまの「ご褒美」にしてあげてください。

★運動
運動しないと、精神的に病んでしまいます。「何事も筋肉が解決する」なんて言葉がありますが、これはホルモンバランスの観点からも間違いのないものなので、1日、1分でもいいから、運動させてあげてください。

【具体的な工夫】

6:入浴前に、1分だけ、全力で腕立て伏せや腹筋をする

「1分だけ全力ダッシュ」でも構いません。特にお風呂に入る前に、そういった運動をしましょう。経験上、1分だけの運動でも面倒なものなので、親が促してあげてください。

B.良い環境を作ること

勉強する環境は「家」と「家以外」に分けることができます。

★家での学習環境
受験生に限らず、人間は怠惰なもの。誰にも見られず、監視下にない自室にこもると、スマホやベッドに誘惑されやすいです。だからこそ「リビングで学習」しましょう。

【具体的な工夫】

7:学習机をリビングに置く

最初は、幅90~120cm程度の折りたたみ机でも十分です。もちろん、食事をとる机で勉強してもかまいません。

8:テレビはイヤホンで聞いてあげる

さすがにテレビを見たいと思いますが、受験生としては「騒音」になります。イヤホンをつけて、きいてあげてください。ちなみに、私の父は、そうしてくれました。

9:必要な道具はすぐ届く場所に

つまり、筆記用具は多めに買い、リビング用を用意してあげてください。ノートも同様です。まとめてリビングに置いておくことで、勉強しやすくなります。

【家以外の学習環境(学校・塾)】

努力の方向性を間違えると、いくら勉強しても結果が出ません。そこで、学校や塾を使い、正しい勉強法をマスターすることが重要です。ここで親ができるのは、「正しい指導をしてくれる場に出会わせること」です。お金の話はデリケートですが、教育への支出は「消費」ではなく「投資」ととらえてください。
・望まない私大に進学する。
・浪人する。
というのが、最終的には1番お金がかかってしまいます。

10:正しい塾を選ぶ

塾選びで見るべき3点があります。
 1. 実績…理論ではなく、結果がすべて。
 2. 使いやすさ…値段や、通いやすいか。
 3. 好き・嫌い…相性が合うか。

C.背中で語ること

人は、「言葉」よりも「行動」を見ています。「勉強しなさい」と言うからには、親も勉強したり何かに挑戦したり、しませんか?

11:資格や検定に挑戦する

英検やTOEIC、簿記など、仕事につながるものがおすすめですが、趣味の検定試験でもOKです。私は、「ワインエキスパート」というソムリエ同等のワインの知識を問う資格試験に合格しましたが、こういった勉強は人生を豊かにします。

12:勉強じゃなくてもいいので挑戦する

毎朝ジョギングをして、ダイエットするなどでもOKです。親が「がんばっている大人」であることが、最大の応援になります。

まとめ

受験生の親ができることは、次の12です。親がすべきことは「環境づくり」で、少しでも勉強しやすい環境を、整えてあげることが、ベストな選択です。全部でなくてもかまいませんので、1つでもチャレンジしてみてください。

カテゴリー To Do List
生活
管理
1:スマホを預かる。
2:日光を浴びさせる。
3:昼寝のルールを作る。
4:朝食だけ、がんばる。
5:昼食・夕食は、あえて、ルールなし。
カフェインの過剰摂取をふせぐ
6:入浴前に、1分だけ、全力で腕立て伏せや腹筋をする。
環境
作り
7:学習机をリビングに置く。
8:テレビはイヤホンで聞いてあげる。
9:必要な道具はすぐ届く場所に。
10:正しい塾を選ぶ。
背中で
語る
11:資格や検定に挑戦する。
12:勉強じゃなくてもいいので挑戦する。

受験を通して得られるのは、合格だけではありません。親子で「本気で挑戦する姿勢」を共有できることこそ、受験の最大の価値だと、私は信じています。

篠原好(しのはら・このみ)
篠原塾塾長 受験戦略家

京大模試全国1位。京都大学総合人間学部卒。
YouTube6700万回再生・登録者11万人突破。京大に4年連続で合格者を輩出している「篠原塾」の塾長。
「いつまでにどの教材をやるか」を決める受験戦略で、生徒の偏差値を3か月で33.9UP。
著書『逆転合格90日プログラム』はAmazonランキング1位。